ニューノーマルな敬老の日
以前とは違う敬老の日の在り方
敬老の日が定められたのは1947年(昭和22年)。兵庫県で9月15日に村主催の「敬老会」を開催したのがきっかけとされています。9月15日の由来は、お米の収穫も終わり農閑期だったからとか。ちなみにアメリカでは、1978年から9月の第1月曜日の次の日曜日がNational Grandparents Day(祖父母の日)と制定されています。
日本も2003年より第三月曜が「敬老の日」となり、「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを趣旨としています。
何歳からが老人かというのは難しい問題ですが、健康だから大丈夫というだけでは片づけれないのがシニア問題。最近はITの発達により健康だけでは世の中について行けなくなってきました。そういったことを手助けしてあげるのも、敬愛する一つの在り方ではないでしょうか。
インターネットを使いこなせないと生活しづらい
コロナワクチンの予防接種がインターネットのみでの予約という自治体が多かった昨今。「インターネットじゃ予約できない」といったシニアが電話や役所の窓口に殺到していました。
確かにデータを管理するのにインターネットは便利ですが インターネットを使ってこなかったシニア世代にはなにやら信用しがたく、難しく感じるものです。でも、実際にはこれからはもっと多くの連絡事項がインターネットを通して案内される世の中になって行くことでしょう。「使いこなせないから」とう理由では社会において弱者にさえなってしまいます。
それが災害の連絡や今回のような大切なお知らせならなおさらのこと。テレビのインタビューではワクチン接種の予約を「息子に頼んだ」や「孫がやってくれた」などの声も多く上がっていました。そういった健康以外の困りごとを聞くのも敬老の日の役目かもしれませんね。
ITを使っておじいちゃん、おばあちゃんがもっと身近に。
コロナで帰省さえもままならない2021年。夏休みや年末年始におじいちゃん、おばあちゃんの家に行くことが当たり前だった年間行事が変わってしまいました。そして、それにかわってインターネットの回線でパソコンやスマホを通しておじいちゃん、おばあちゃんと話す機会ができたご家族も多いかと思います。
以前は「スマホやパソコンを用意してまで連絡しなくともいいだろう」と考えていた方も多いのではないでしょうか。年寄りだからこそ、会って顔を見せるほうがいいだろうと。でも、コロナにより対面であることの方がリスクが生じるようになった今、インターネットをつかった対面が望まれるようになりました。
そして、インターネットの対面ってなんて便利で簡単なことでしょう。スイッチオン一つで画面越しにすぐ繋がれるのです。少し前は遠距離の恋人同士や単身赴任の家族が当たり前のように使っていたツールを、おじいちゃん・おばあちゃんにも同じように使うことによって身近に接することができるようになったのです。ある意味、これはコロナの功罪かもしれませんね。
これからはスマホやパソコンだけでなく5GによりVRなどもっと立体的な対面も可能になって行くでしょう。「年寄だから使いこなせないだろう」ではなく、「年寄といえども使ってもらわないと」になってきました。固定電話から携帯電話へ、そしてスマホへとどんどん進化するIT。使い方は昔より簡単になってきているのです。
そんなツールをおじいちゃん、おばあちゃんにプレゼントするのも敬老の日のお祝いにはいいかもしれませんね。そして若い私達世代さえもついつい忘れがちになるパスワード。大切な情報だからこそ、消えないものに刻印を。もちろん、その刻印内容には一ひねりを忘れずに。