先週末はガラススタジオの日でした。
私は凝りもせず、ピンブローという技法でお皿を作っています。まだ納得できるほど、上手に制作できませんが。技法的にはそう難しいものではなく、通常ガラスを膨らますのに 「吹きガラス」や「宙吹き」というように、吹き竿に空気を吹き込んだり、空間で揺らして空気を竿元から入れ ガラスを広げます。ピンブローというのは ガラス玉にピンで穴をあけ、そこに自作の濡らした新聞紙を巻いた棒を押し当て、ガラスにその新聞紙の水蒸気でガラスを膨らますというもの。
この技法の私が好きなところは ガラスのお皿、足元部分からお皿の縁部分にかけてが、とてもなめらかなところです。私は、陶器のお茶碗でいうところの高台(こうだい)が苦手なのです。食器を購入するときも高台気にします。この高台がざらついていると食卓を傷つけかねませんから。まだ、底刷りが終わっていないのですが 私がピンブローで作ったお皿です。底からガラス縁へのラインの滑らかさがまだ十分ではないのですが、それでも、円錐的にガラス縁に向かって広がっていることが分かっていただけると、とてもうれしいです。
さて、このピンブローのお皿、 使い道は一つ。サンドブラストを彫るためです。ずっと スズランを彫りたいなあと思っていたのですが、一年とは早いものでスズランの花の季節ではなくなってしまいました。やはり季節ものでないと創作意欲は沸き立ちません。いくらコーヒー好きでも、冬にアイスコーヒーは好まないと同じことですね。
今、考えている候補は お正月が近いということで 千両をモチーフに考えています。庭の白塀際に3メートルほどにわたって千両を植えているのですが、ツゲに圧され気味で元気を無くしていました。ツゲはトピアリーにできるほど丈夫な低木樹。そこでこの秋にバッサリと3つのツゲを切り倒し、千両の根元にも陽が当たるように整地。庭地に余裕ができた分、白塀にオレンジ色に色づいた千両はとても愛らしく 日々の庭を楽しませてくれます。
ただ、この千両の枝と葉の重なり具合が上手に表現できるか不安なのですが、しっかりデッサンしてよいものに仕上げたいなあと。まずは一枝手折って、楽しみたいと思っています。