3月は年度末ということもあって人が移動する時期。
名入れギフトをご利用いただく機会が増える時期でもあります。
そこでいつもお受けする質問が この時期は退職のお祝いが多いものですから、どのような名入れをすればいいかということです。出産祝いやご結婚祝いなど若い方や年下の方に贈る場合は、同じ名入れでも敬称などあまり気にすることはありませんが、退職祝いなどはほとんどが年長者やお世話になった上長・上司などに当たります。気になるのも当然です。
そこで、当店にお問い合わせいただいた時に最初にお伺いするのは 先様のご年齢です。
年長者の場合 佐藤陽子様・佐藤陽子さん、など漢字表記をお薦め致します。間柄が親しいというより少し離れた関係であれば、様・殿・さん、または役職名をつけても違和感はありませんし、感謝の気持ちを表したい時なども「様」をつけるのは適していると思います。
ただし、年長者であってもフルネームで「様」をつけると 葉書の宛名のようで親しみ感がないと感じる場合は英語表記をお薦めしています。その場合でも、男性ならばMr.(ミスターの省略)Mrs(ミセスの省略 奥様の場合)Ms.(未婚・既婚にかかわらず女性に対して)をつければ、失礼にあたることはまず無いでしょう。以前はMiss (未婚女性に対して)という敬称も多かったのですが、女性だけ既婚・未婚で敬称が違うのはどうかという議論から以前に比べて使われることは少なくなりました。ちなみに、女性のMissに対して、男性にはMstr.(マスターの省略)が用いられることがありますが、あまり浸透していないように思いますね。
ふだん聴き慣れたり見慣れていない英語を使うと、「間違いじゃないのかな」と相手を不安にさすものですし、こだわった英語表記なども英語が不得意な相手に贈る場合は変なプレッシャーになったりするものです。贈る先がお医者様や博士号等などの有資格者であることが明らかに分かっている場合は Dr.(ドクターの省略)Prof.(教授の省略)がありますが、小学校から高校までの先生の敬称というのは前述した Mr.Miss Ms.などで充分なので不要な敬称は避けるほうが無難かもしれません。
いずれにしても 日本語を英語表記に全て言い換えるには無理があります。敬語や役職名などはその社会システムから考えても難しいものがあります。社長と日本語で一言で言い換えれるものでも CEOやPresident Directorなど、その規模によって呼称が変わってきたりもします。
個人的な考えではありますが、私はファーストネームだけで充分かと。日本は苗字を大切にしますが、お付き合いさせていただいてるのはその個人とのつながりなのですから、あまり堅苦しく考えず贈られるのが一番かと思います。ふだん苗字や肩書きでしか呼ばれていない方が突然 ファーストネームのギフトをもらったら・・・そう考えるだけでもワクワクしちゃいますもの。あくまでTPO然りですが、ギフトの楽しみはサプライズでもあるわけですから、贈った相手が思わず「にこっ」ってわらえそうなギフトを一緒に考えましょう。