年度末が近づいてくると人の移動も多いものです。慣れ親しんだ職場や学校や住み慣れた地を離れることに不安はつきもの。それでも時が解決してくれるというものです。

人の成長は人との係わりのなかで育まれます。生まれたての赤ちゃんが自分とお母さんを別のものだと認識し、保育園や幼稚園に泣きながら通うことで徐々に広い世界に接し、自分を確立し始めます。子供だと転校が苦手のように、大人だってやりなれた仕事や仲間と別れて新しいことをするのは苦手に思うもの。それでも、その苦手を克服すれば更なる人生の深みがもてるというものですよね。
そして、退職などで職を離れる場合も、人と接する機会が減ったからといって嘆くより今までよく見ていなかった地元のお店や庭の花、近くの公園の木々に目を移すと新しい発見や思わぬ出会いに心が和みます。でも、厳しいのは今までの環境を抜け出し、新しい環境に馴染むまでの移行時間。ここの時間が長いと自分でも思いもよらぬダメージを受けてしまうかも。
子供は環境の適応に早いですが、大人になると「ありのまま」を受け入れることをしんどく感じることが誰にだってあります。そんな時は膝を抱えてじっとしていたいキモチになるものですが、そこはキモチを切り替えて前に進むことが大切。もちろん回りのバックアップも大切な要素ですよね。住んでいる距離や時間の差などインターネットのおかげで大分と便利な世の中になりました。どんな時も目上であろうと、年下であろうと、両親であろうと、知人であろうと、「あなたを見守っているよ。」というメッセージは心の支えになるというもの。沈黙は金なりという言葉があるように日本人は背中で語ることを美徳としていますが、そんな日本人だからこそ、いざという時の「その一言」がとても嬉しくなるのです。
時間があればいろんなことが解決して行きますが、ちょっとその時間を早めるためのメッセージ。そんなメッセージをあなたなら誰に送りますか。