ハウスウエディング用にお客様からご注文いただいた名入れワイングラス。それぞれ1脚ごとにゲストのお名前を入れてご用意させていただきました。当日は新郎・新婦さまからの記念の品としてお渡しされるそうです。ステキですよね!私が友人の結婚式にお呼ばれしていた頃は・・・袱紗(ふくさ)に名前を染めたものを頂いたり、袱紗に名前を刺繍したものをいただいたり。時代のせいでしょうか。名入れの袱紗をよくいただきました。でも今では結婚式といえども会費制であったり、ある地方では披露宴などのご祝儀でもその場で領収書を発行することもあるとか。所変わればしきたりも色々。
袱紗はお祝いやお悔やみの時にお渡しする金封を包むちっちゃな風呂敷のようなものです。今思い返せば 私が結婚式によく招かれていたのは社会人2~4年目の頃。まだお祝いごとに慣れていない新婦のご両親からの社会人としてのマナーの教えだったような気もします。娘を嫁がせる親の気持ちが分かる頃になってようやく有り難みが染みてきました。
当時は一般の家庭でも100人規模の招待客を招いての披露宴をする時代。特に私などは田舎に嫁いだので、夫の両親から「結婚式をあげてからご近所挨拶に回るより、ご近所も披露宴に呼んだほうが心労も少ない。」といった、新婦側では想像もできない配慮をいただき事なきを得ました(^^ゞなので、今もって私はお義母さんに頭が上がりません。有り難いことです。
それもこれも、その土地ならではのしきたりを熟知していたり、年長者ならではの心配り。すぐにわかなくとも後からじわじわ心に染みてくるものです。この名入れグラスは、新郎・新婦からの贈り物としてご用意させていただいたものですが、すべてのグラスにゲストのお名前だけを彫刻させていただいております。同じグラスを同じ時刻に同じ場所に居合わせた人すべてが手にする。この名入れグラスが時を経て使われるとき、お二人の幸せなウエディングシーンが頭をよぎることでしょうし、ワインのお味とは別にウェディングの余韻の方が大きいことでしょう。
新郎・新婦さまご自身が使われる時も親しい人たちに祝福され、幸せな時を過ごしたその時のことを思い起こすことでしょう。本当に申し訳ない話なのですが 私の友人の結婚式でいただいた引き出物の中で、新郎・新婦の名前が入ったお盆をいただいたことがあります(もちろん、お名前は裏側です。)それを見るたびに幸せな結婚式のシーンは思い出せれるのですが 私自身が祝福した感情やそのときに一緒に参列した友人の顔を思い出すことが難しいのです。答えは簡単なことでそのお盆はラッピングされ、自宅に帰ってからその引き出物をみたからです。
でも名入れの袱紗を見る度に、新郎・新婦はもちろんのこと 自分が祝福した感情も思い出します。それはその受付会場で新婦のご両親から袱紗を手渡しされたからなのですよね。なので、ウエディングの引き出物は挙式当日お披露目できるものがいいよ!と思うのが年長者となった私からの意見です(^^ゞ