ガラス工芸の魅力
ガラスの工芸を始める理由の一つに「どうやってそれを作るのだろう?」という疑問から始めた人が多いような気がします。統計をとったわけでもないけど、私自身もそれを不思議に思い始めた想いもあるので、他の多くの人もそう思うことはよくあるのではないかと。
当店のサンドブラストという技法は砂を吹きかけて、ガラスを削ります。エッチングとい技法はガラスに薬品をつけて削る手法なのですが、出来上がりの違いは慣れた人ならすぐにわかりますが、初めてみればどちらも細工をしたガラスです。料理でいうところの炭火で焼くか、ガスで焼くか、食べ慣れたり料理人なら初見で分かる違いも「焼く」という点では同じですから、説明がなければ分からないほど酷似していることもあるかと思います。素材の違いで炭火の方が美味しかったり、ガスが美味しかったりするので どちらが良いか、どちらが難しいかなどは人それぞれでもあり、料理人の腕次第というのが正直な所でしょう。
ただ、いつも炭火で焼いている料理人が初めてガスで焼いた料理を食べたなら、どうやって焼いたか疑問に思うはずです。ガスなのか、薪なのか、それとも電子レンジ(笑 自分でも一度は試してみたくなるのが心情ではないでしょうか。また、その好奇心こそが料理人の向上心の心意気というものでしょう。
ガラス工芸も同じで 工芸展などでみるガラスは「どうやってこれを作ったのだろう?」と首をかしげたくなるものが多々でてきます。吹いて作ったのか、石膏で固めてつくったのか、自分でもその色合いとかを再現したくて作りたくなるのですよね。それでも、「餅は餅屋」で、サンドブラストでの技法はしっかりと抑えつつ、それでもいろんな技法を身につけていきたいなあと秋の夜長に思ったりするわけです(^^ゞ 何事も勉強!勉強!