自分が幸せを感じる時はいつでしょう?
私は「自分のことを大切に考えてくれている。」と感じた時に、人は幸せを感じると思うのですが みなさんはいかがですか?
さとうガラス工房の得意な作業はお客様のオリジナルデザインを制作することですが、これは本当に骨が折れる仕事です。それでもやりがいとしては一番大きく、自分たちの勉強にもなり、またチャレンジする精神も養われます(^^)v
お客様から預かった原稿を自分たちが作りやすいように修正・加工して制作することは私たちにとって楽ではあるけど「悪」です。では、預かったものをそのまま制作すればいいかというと、決してそうではありません。なぜなら、ペンのにじみや明らかに要らない線などは修正した方が美しく出来上がるわけですからね。
お客様が自らかかれた文字もそのまま彫刻するほうがいい場合もあれば、わたしたちで修正しパソコンで入力したものでつくった場合がいいものもあります。たとえば、5歳のお子様の文字なら文字が整っていなくともそれを彫刻するほうがいいし、ある程度の年齢の方で文字が得意じゃないけど、目上の方にプレゼントされたい場合は私どもで入力文字に直してお客様に選んでいただくこともあります。
そういった意味ではガラスの加工も突き詰めればキリがない作業なのです。どこまで研磨するか それは自分がどのレベルで納得するかに依るのです。時間が無制限にあるわけでもなく、時間をかければいいものができるというものでもなく、自分の作品というのは本当に自分との戦いになります。最後は10年後に見返しても後悔しない作品かどうかが、私の中ではいつも決め手になります。今の私のレベルじゃこれが一番の仕上がりだなっと思った時、加工の手を止めます。
私たちはふだん原稿を作りから始まり、ガラスに彫刻するのですが 心がけているのは「このガラスが10年、20年と経ってもギフトとして色褪せず、贈った時の気持ち・プレゼントされた時の気持ちがすぐに思い出されるものにしよう。」ということです。そうすることが、お客様の想いを大切にし、カタチにする私たちの仕事だと信じているからなのです。
そして、そのことが私たちにできる、お客様を幸せにする唯一の方法だと思うのです。誰かから大切にされることは幸せなこと。私たちはお客様の想いをこれからも大切にしたいと思っています。