今まで15年間、サンドブラストだけをしてきましたが、今夏からはもう一度ガラスを勉強し直し中。そのきっかけとなったのが、サンドブラストガラス工芸の創始者でもある竹内洪先生との出会いでした。
竹内先生は、ガラス界ではゴールドメダリストと呼ばれ、カンヌ国際芸術大賞を始め、英国Middles brought美術館大賞、WGドイツガラス展招待出品など輝かしい受賞歴のほかにも年賀絵はがきの原画も描かれるなどガラス工芸の枠を越えて活躍されていらっしゃる方です。じかに作品を拝見させていただきましたが、最初は本当にサンドブラストで作ってるの?と、思ってしまうほどの作品の緻密さ。私もいろんなガラス作品をみて 大体はその作り方が想像できるのですが 先生の作品はどれも心奪われるものばかりでした。
ずっとサンドブラストをやりながら、サンドブラストの技法はアートとは縁遠く、どちらかといえばコールド技法の中でも地味な存在と思い込んでいた私は、なんて愚かだったのだろうと即、竹内先生の門下に入門。私はサンドブラストの勉強自体は独学でやっていたのですがブラストの圧力は1.5~2で作業。それを先生の下では一気に倍の圧力の4から練習。当たり前ですが、同じブラストでもまったく手法が異なり、15年間やってきたことなど先生の前では白紙同然です(^_^.)
本当に先生とお会いするたびにガラスへの世界が広がり、扉がどんどん開かれていく感覚を得て、なんだかとっても幸せで充実したキモチになれるのです。もちろん、日々のガラス職人としてのサンドブラストをすることも私にとっては大切な時間ですが、エミール・ガレの時代に1~2層であった被せガラスを12層まで複層された先生のもと、自分でも被せガラスを作り、ふだんは1段しか彫らないものを2~30段と重ねれるようになれれば楽しいなあと(先生の作品は100段を超えるものばかりですが)
こういった師との修行を続けることで 私自身もよりよいガラスをみなさまのお手元にお届けすることができると確信しています。工芸の世界はひらすら丁寧に日々の仕事を続けること。それでも、なにかしらの技術の向上を目指した修行は必要です。それを目指すうえで竹内先生との出会いは感動的でした。よりよいガラスを作るために今日も頑張ります(^^)v