この仕事をする。
「どうしてこの仕事に就かれたのですか?」という一般的な質問に、たとえば医師なら「小さい頃に病気がちだったので・・」や、政治家なら「弱い人を守りたいと思い・・」や宇宙飛行士なら「誰も行ったことのない所に行ってみたいと・・」など、仕事に就いた理由をキチンと述べられる方がいらっしゃいます。
とっても、ステキなことですよね。目指すだけなら誰だってできますが、医師なら国家資格が必要ですし、政治家なら選挙に当選しなければならない、宇宙飛行士だってなりたいと思う気持ちだけでなれるものではありませんから。だから、幼い頃からの夢をカタチにされた方は努力以外にも運や才能・環境など多くのものを味方にされて頑張ってこられた結果だと思います。もちろん、何かしらのキッカケはあっただろうけど、スーパーモデルになりたかったけど、身長が伸びずに女優になった(SWEITCHで栗山千明さんが語ってました)のように、自分の努力や意志に関係なくその道を閉ざされてしまうことも多々ありですから。
私自身はずっと専業主婦を夢見てましたが、産休や育児休暇を取ることもなくずっと仕事を続けています。ですから、立ち止まって「この仕事に就いた理由」を考えるとすべてが後付なんです。「ガラスが好き」「人に喜ばれる仕事がしたい」「他にないものを作りたい」などなど、、、
それでも、その後付の理由でさえも時としてその想いを後押ししてくれる「覚悟」が必要なときがあります。それは私にとって「お客様の声」であったりします。そんなお客様の声に支えられておかげさまで15年、ガラスを作り続けさせていただいてます。これからもお客様の期待を裏切ることなく、技術の向上を磨き、何よりも「お客様の想いをカタチにする」ことを第一願うガラス工芸士として、今年も仕事を頑張って行きたいと思ってます。