工芸品のある生活
小さい頃、工芸品というものが好きではありませんでした^_^;子供がピーマンが苦手とか注射が怖いというのと同じようなもので、回りの手作りのものが溢れすぎて 妙に意識しすぎて好きになれなかったのかもしれません。どこかしら、年寄り染みて お洒落感を感じることができずにいました。
今思えば、どれほど手が込んでいたかというのを痛感するのですが 当時はセーター1枚 シャツ1枚手作りだったので、その良さが分かるわけもなく。というより、世の中はそうゆう風にすべて手作りなのだと思っていたのです。例えば、私の小さな頃の服は 洋服のデザイン集から選んで、母親が型紙をつくり、一緒に布地屋さんに行って布を選び、裏地を選び ボタンを選び・・・そして、当たり前のごとく仕上がる前には仮縫いがあったのです。母親の仕事はデザイナーとかではなく、ごく一般的な専業主婦でした。なので、そういった時間があったのかもしれませんね。
現在の私は徳島の西部に住んでいるのですが 私の結婚する前は港町近かったので、友人宅も含めて 田畑をもっている家は少なかったです。しかし、今の環境は海が遠くなった分、ほとんどのご近所が田畑を所有しています。それは 私にとっては大変衝撃的なことだったのです。ほとんど野菜物は自給自足の生活!幼い頃に生地屋さんに何度も通った私は、その分ネギの抜き方、トマトの取り方、ましてや、野菜の植え方などまったく未知の世界。すべてが新鮮でした^_^;(ちなみに、一番最初に畑に植えたのは”いちご”です。)
大人になってから触れた家庭菜園生活は 本当に体にもいいし楽しいものです。でも、生まれ育った環境は藤の籠を編んだり、ペーパーフラワーや刺繍糸が溢れていた生活でした。なにが その人にとって心地いいかは その人の生活環境を見れば 簡単に察しがつくというものです。
上質の万年筆を使う人やセーターを編む人、自宅お料理に価値を見出す人、おばあ様からの品を大切に持っている人、旅先で民芸品を買う人、花を美しく感じる人・・・、そんな方に当店のガラス製品をお使いいただければ とっても嬉しく思うのです(^^)v