私はお料理のなかで一番美味しいと思うのは、家族のために作る家庭料理だと思っています。それはお父さんが魚釣りに行ってグサグサになった身のお刺身であっても、子供向けの甘いカレーであっても、プロの料理人が作るお料理より家庭料理に勝るものはないと思うのです。
とはいっても、何度も魚釣りのお刺身ばかりであれば、煮つけや塩焼きも食べたくなるし、子供も成長すれば大人味のカレーが好ましく思うことでしょう。そのニーズを察知して腕を上げて行くのも家庭料理のプロといえるでしょう。そして、家庭料理は365日お休みがないということです。お料理が仕事ならば決まった休日がありますが、家庭では自分の気が向く、向かないに係らず、日々のワークとなっているのです。それは職人と似ているところがあります。
気持ちが集中した時に一気に作りあげるアーティストと違い、日々納期の追われ、毎日コンスタントに仕事をこなしていくことが職人には要求されます。かといって、前述したように、同じことばかりをしていたのでは自分自身も、また相手にも飽きられてしまいます。なので、少しずつでも腕を上げて行くという心構えがとても大切になります。
別に、そんなことどうでもいいや!と思ってしまうことは簡単です。ですが、上手になりたいと思う人しか向いていないというのも職人の世界ならではでしょう。
今年から販売しはじめたガラスのカーネーション。数量オーバーで母の日前に完売しましたが、来年の母の日は今年以上の美しいガラスのカーネーションを作るべく、研鑚します(^^)v