量稽古。
私は量稽古という言葉が好きです。とりあえず、数をこなすこと。そうすれば それなりに上達するという考え方。もちろん、すべてにあてはまるわけではないし、非効率的かもしれませんが 「継続は力なり」と同じぐらい信じている言葉です。
ですが、量稽古はウソだなと思うこともあります。それは文字です^_^;私は 謙遜ではなく「美しい文字」が書ける人間ではありません。会社の机の中にはこっそりユーキャンのペン字講座テキストを忍ばせるほど文字は不得意です。昔聞いた話に、人生で一番多く書く文字は「自分の名前」ということを伺った記憶があります。
話の筋から考えるなら、人よりも美しく「美冬」という文字が書けなければならないはずなのですが、バランスがいつも今一つです。ひらがなも「みふゆ」の「ふ」が特にバランスが悪い^_^;嫁ぎ先の苗字の「さとう」や「佐藤」が まだ均整がとれています。ですから、量稽古という言葉は好きですが 眉唾ものだということも薄々は感じています。
それでも、私は量稽古の効果は信じています。そんなことで心折れて書かなくなればますますバランスが崩れると思っているからです。だから文字に関していうならば、私は人よりマイナススタートなのかな(笑。それを克服するには名前を書くたびに「美しく書こう」と意識することだと思うのですよね。
どれほど文字を書いても「よいものにしよう」や「美しくみせよう」という意識がなければ、お稽古になりませんもの。ガラスを作る時も一緒です。たくさんのガラスを彫ることより、1つ1つを丁寧に作り上げてこそ、技術は上達します。それでも、その丁寧な作業を1日に1つと1日に3つでは やはり腕前には差がでることでしょう。私はそこが職人と素人の差かな などとも思うのです。素人の世界でもガラス工芸を嗜んでいる方は大勢います。寝食を忘れて制作されている方もいらっしゃいます。ですが、職人は毎日朝9時から5時まで コツコツと寝食をしっかりとりながら 作業として量をこなしています。ですが 少し甘えると「文字」を書くがごとく流れ作業となるのです。「よいもの」を作り上げるために 今日もコツコツ丁寧に作業に取り組みます(^^)v