何か絵本で 上手に草花を育てる人は
「緑の指を持っている。」と書かれていたのを覚えています。
冬の植えた寄せ植えのパンジーやスミレがその花の季節を終える時が近づきました。3ヶ月程度、発芽から始まり毎日かわいらしい花で日々の生活を楽しませてくれました。花が咲き終わると枯れ落ちる前に摘み取って、次の花が咲きやすくなるようにしてあげるのですが、そのお手入れもそろそろ終わりで、ツツジや紫陽花が出番を待っているようです。
私は残念ながら「緑の指」を持ち合わせていないのですが、これは永遠のテーマとして手に入れたいものの一つです。スミレの寄せ植えも、最初は花の上からそのまま水をやったり(本当は土の上にそっとかけてあげなければならないのですが。)シクラメンは肥料を与えすぎて1日でしんなり枯らせてしまったり、、、失敗談なら一晩中語れるほどあります。そんな風に失敗しながらでも、お花は根気よく私と付き合ってくれるので 本当に有難いです。
芝生や松との付き合いは20年以上になりますが、こちらは今は消毒の季節。一年に2回は大掛かりな手入れとなりますが、これをやっておけば ほぼ機嫌よくいてくれるので助かっています。そうやって考えると草花と人の付き合いもよく似ているのではないでしょうか。
長く家にある木々たちは要所を抑えてお世話をすると、普段はお手入れしなくても機嫌よく庭を賑わせてくれます。1年草の花たちは、毎日の手入れ次第でその寿命さえも変わってきます。短いお付き合いだからこそ、愛しみお手入れすることが大切です。そんな風に考えるとお花が好きな人やガーデニングをされている方は人付き合いもお上手な気がします。
当店のスタッフでも薔薇好きなスタッフがいます。彼女は自宅で咲いた薔薇を時々事務所にもってきてくれて飾ってくれます。事務所の雰囲気も明るくなるし、自然の薔薇の香りは心を安らげます。また薔薇一輪で会話も弾みます。そんな彼女は心遣いも細やかで 上手に人の心を紡ぎます。私はまだまだ未熟ですが、志だけは高くいつか「緑の指」を持ちたいなあと思っています。
お庭のお手入れでなくとも どんな小さな緑も 心の余裕がないとなかなかお世話ができないものです。モノ言わぬ植物だからこそ ついつい自分の都合でお世話をしてしまい、気がついたら枯れていたということも。人付き合いも同じこと。心に余裕があれば どんな人付きもうまく行くというものです。まずは自分の心に余裕を持たせましょうね。