5月のゴールデンウィーク明けからお天気も安定して水もぬるんできました。
こちら四国の徳島では ちょうどゴールデンウィーク中から田に水を張り田植えをします。もちろん、ご存知のように我田引水にならぬよう公平に水を配分するのですが、、、
と、大きく話が反れましたが 5月といえば五月病にもなりやすい季節です。新年度からの新しい環境に馴染むつもりでありながらもなかなかキモチがついて行けず、心や体に不調を来す病気です。特に入学や就職・一人暮らしを始めたりした方にゴールデンウィーク明けぐらいからでる症状で 長期のお休みにより今まで緊張していた心が一気に緩んでしまうということでしょうか。
対処療法としては 以前の環境の友人などに会うなど薬や運動といったことよりもスポーツや読書・音楽がお薦めのようです。人の体は不思議なもので どこかがイタイとかカユイときでも薬よりもっと有効な手段があります。
「手当」という言葉がそれを言い当てているかと思います。お腹がイタイとき薬を飲むよりも親しい人にお腹に手を当ててもらっただけで痛みが和らいだ経験はありませんか?熱がでて苦しくて眠れないときでも、額の上に手を置かれると安心して深い眠りにつけたり。きっとそれは その人の「温もり」を感じる心があるから効果が現れるのでしょうね。
同様のことをしても効果の現れ方が大きい人と現れ方の小さい人がいます。それは受け取る側のキモチの問題もあるのでしょうが、そうやって「手当」をしてあげようと思う心は なんらかのキモチで相手に伝わっていると思います。
それだけに「手」はすごい力をもっていると思います。人は手でなにかを作りだします。手作業・手作り手芸・手話・手品・・・よく「目は口ほどにものを言う」といいますが 私は「手は心ほどにものを言う」と思います。手間をかけて作られたものには その想いが宿っていると思うのです。
私どもの商品はサンドブラストをしたあとに何度も何度も水洗いをします。手荒れを気にしたいところですが(笑)手先の感覚で砂を落として行きます。目にみえない砂も敏感な指先だと感じることができ、この水洗い作業は大切な手を抜けない工程の一つです。なんどもなんども指をガラスの上を滑らせ、仕上がりを確認します。
こういった手間が商品に「温もり」をふきこみます。もちろん、受け取り手にこのキモチを分ってほしいと思うこともありますが、「手当」同様 手を当てようとした送り手のキモチの方が私たちには強く響き、その想いを伝えたいと思い商品を制作させていただいております。
今日もだれかの想いをお伝えすべく、目に見えない「温もり」をガラスに託しているのです。