工芸品は どこまで手間ひまをかけるか・・・そこがポイントになってきます。ガラスは暖めてカタチを整え冷やしてやれば それだけで使い物になります。だけど、それに多くの手間暇かけて装飾したり 丁寧に磨いてやることで作品として愛着が生まれ、大切に長く使おうと思うものです。それは人間関係もおなじこと。
初対面でもすぐに友達になれる人っていますよね。偶然席が隣になっただけなのに、多彩な話題を振りまいて場を盛り上げ、ついつい無愛想になりがちな人にも笑顔で接してくれる人。眩しいぐらいの元気と華やかさがあり素敵だなあと思ったりします。
また学生時代に偶然クラブ活動が一緒になっただけで それまで見ず知らずだった人と共に大会などをめざし切磋琢磨してきた友人。性格は違えど、一緒に頑張ってきたことで共通の思い出もでき、大切な友であったりします。
人との出会いは「偶然」です。趣味の場や勉強会の場では同じ志を持った人が集まるので それだけでモチベーション高くお付き合いをすることもありますが、往々にして学校や職場・取引先など人を選んで付き合える立場になれることは稀です。どちらかといえば、表面的なお付き合いをして、無難にその場をやり過ごすことが多いのではないでしょうか。それでも、その中からも「偶然」の出会いから多くを学べれる人や共に笑いあえる感性の似た人に出会えることは多々あります。
そんなせっかくの「偶然」の出会いを大切に育てるには その人間関係に「手間暇」をかけて育てていく必要があります。最初はちっちゃなぶつかり合いもあるかもしれません。意見の行き違いもあるかもしれません。それでも、大切に育てようという想いがあれば 工芸品同様にそれは愛着のもてる宝となります。
そんな愛着の持てる宝を、おっきな宝を1つだけでもいいし、ちっちゃな宝をたくさんでもいいし、まだ宝物と出会っていないというのもありかと思います。そして宝のカケラをみつけたら、大切に育て磨くことがとっても重要なことになります。これは宝を見つけることより大変な作業かもしれません。
ガラスを磨くことは 単に手間ひまをかけて磨くだけでなく 神経を集中させて磨きます。一瞬でも気を緩めると今まで磨いていたガラスがびゅ~んと研磨機から飛んで行っちゃいます。私も最初は ほんとに飛んで行くのかなと半信半疑でしたが(笑)飛んだときは思いのほか、遠くまで飛んでビックリしたものです。「丁寧に心を込めて」作ったガラスが 誰かの宝物のお家に飾られることを願って。今日も頑張ります(^^)v