2015年7月13日~18日まで 大阪現代クラフトギャラリーにおいて サンドブラストを習っている先生の門下生による工芸展が行われます。(先生と他の皆さんの出展者の許可を得ていないので、名前はぼかしていますが)
なにしろ初めての工芸展なので、勝手が分からずブログに書いていいものやら、メルマガに書いていいものやら・・・サンドブラストのガラスといっても商品ではなく作品になります。美術大学出身でない私にとっては敷居が高い。
それでも縁あって、門下生の工芸展に一緒に出展させていただく機会を得られたことは本当に嬉しいことです。作った作品には、通常作家のサインを入れます。これは《私が作ったよ》という意味が込められているのですが、私はこのサインがとても苦手。そもそも贈った人や贈られる人の名前をガラスに刻む名入れ職人がスタートなので、オリジナルデザインとはいえ自分のサインに抵抗があります。
例えば 美術館に飾られるほどの大作ならばサインも必要でしょうが、どこのお家にどのような目的で飾られるか分からない工芸品にサインは必要なのかと。逆に 誰のためにどんな思いで使ってもらいたいかまで確定したものであれば、どんな小さな工芸品にもサインは必要だと思うのです。
また、作風がその作家らしさを全面に出しているものであるなら それもサインは必要だし(贋作が出回ると困りますからね)著作権の保護にもなると思います。ですが、そんなにキャリアのない私にとっては お使いいただく方のお名前を彫ることが性分にあっているのですよね。
ガラスを彫る仕事をすることは楽しいです。特にネット通販の場合、作り上げた商品がどのような方のところに行くか想像できますし、ご注文時のやりとりの中でプライベートなことを教えていただき作り手としても 遠い親戚に贈るつもりでお作りすることも多々あります。
作品としてガラスを彫る場合、それは限りなく自分のために作っているので、作り上げた時の達成感がとても大きいのです。、まるで、プールを1000メートル泳ぎ切った位の爽快感。この感覚は商品を作る時と全く別ものなのです。また、商品作りと違った観点でガラスを見ることができ 商品を作る上でのたくさんの気づきも得られます。マイブームとなりそうな作品作り。サインの問題はあるにせよ、楽しんでいます。