丸い氷。

好きな季節はいつですか?と、問われるとお約束の通り「冬」と答えます(*^_^*)なので、氷とか雪とか 真夏の太陽や海よりも好きです。特に氷はガラスとも似ていたり、自由にそのカタチを変えたりするところに親近感を覚えます。氷はゆっくり固まるとクリアなものになり、急速で固まると白っぽくできあがりますよね。どちらの氷が好みなのかは 人それぞれでしょうが わたしはじっくりゆっくり固まったクリアの氷がすきです。冷蔵庫の機能としても クリアの氷が選べたりできるので それだけ透明氷のファンは多いのではないでしょうか。 これからの暑い季節、氷はクーラーの風と違い、身体に優しく視覚から心に「涼」を感じさせてくれます。冬にできた天然氷を保存する氷室(ひむろ)は日本書紀の時代にすでに記述されており、江戸時代には加賀藩(金沢)が将軍家に献上すべく500キロの道のりを氷を運んだそうです。当時は「お氷さま」の一行を人々は一目見ようとしたそうです。実際に氷を目にしたり、口にすることがなくとも通る氷からさえも「涼」を感じようとしたあたりが粋ですね。 ロックグラス グラスに入れる氷にもこだわるのがオトナというものですしょうか。少し前のバーボンウィスキーのCMではレオナルド・ディカプリオ様がアイスピックで氷を丸く削り、最後にクラッシュ!覚えてますか?あの丸い氷はディカプリオ様自身が削り出したことでも話題になり、さすが役者魂というものですね。いや、ちょっと 次の写真撮影までにはアイスピックと丸い製氷機を用意したいと思いました(笑。 こだわればキリがないのが世の常です。氷のように溶けるまでの、その寿命の短いものにさえこだわるなら ついつい「氷だったら何でもいいや!」と思ってしまいがち。だって、美味しい食事が出来上がって バーボンもグラスも用意されて、あとは氷のみ・・・の、状態で「いや、待って!丸くできるまで。」という話しになれば、もう笑い話ですもの。 それでも、こうゆう「いや、待って!」は贈り物の話ではよくあることです。母の日や父の日、誕生日など あらかじめ贈る月日が決まっているのが贈り物では多いのですが、こだわりすぎると結局贈りたい日に間に合わず、「何でもいいや!」か、「来年こそは!」になりがち。「何でもいいや!」でも、贈っておけば それ相応にキモチは伝わると思うのですが「来年こそは!」というのは一度クセになると「来年こそは!」が続くものです。キモチは贈りたいキモチでいっぱいだけど、想いが強いほど カタチにするのは難しく感じるもの。でも、贈り物は贈ってはじめて、人のキモチに届くものです。まずは なにかを贈ることから初めてみて。 透明の丸い氷だって、白く濁った角ばった氷だって、氷は氷です。飲み物を冷たくする役目はどちらも同じ力を発揮します。贈り物も見た目をどういったものであれ、その相手を大切にするキモチは贈り物を届けた時に、相手の心に響きます。いつまでも氷のカタチにこだわらず、まずはグラスに氷を入れて 目の前のバーボンを冷やすことも大切なことかと思いますよ。
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