新入社員の頃、上司が事務所に帰ってくると「ご苦労さまです。」と、一言云っただけでどれだけ先輩職員に怒られたことか・・・いえ、怒られたのではなく、有り難くご指導いただいたのですが そう思えるようになったのはかなりオトナになってからかもしれません(^_^;) 「ご苦労様」は、目上の人が目下の人に使う言葉で、新入社員には以ての外だったのです。
新入社員の頃は社会のシステムというものが分からないので失敗の連続でした。失敗というより「知らない」ので仕方ないことなのですが、「知らない」ということさえ分からないのですから 今から思い出しただけで穴があったら入りたいと思う失敗さえも「どうしてあれほど叱責されなければならなかったのだろう。」と、当時は平気で思ったものです。
私は特に失敗の多い新入職員だったので(就職したのが、会社ではなく学校関係だったので敢えて職員としますが。)稟議書を直属の上司からではなく、その職場で一番偉い方に回したことがあります。学校関係だったせいもあり 上役といえども「先生」と呼ぶのですよね。そういった職場環境も甘ったれの私に多くの失敗を生み出させたのかもしれません。それでも在籍した数年間は社会人として多くのことを学ばせていただきました。
そして今頃の季節になると、社会にも慣れ 緊張もほぐれてきてよく同期の仲間たちで先輩への愚痴を云ったものです。今のようにメールやラインなどが発達していなかったので 会社の帰りに待ち合わせて居酒屋や喫茶店で喋る、喋る、喋る。そして社会人2年目になると新入職員の態度に対して喋る、喋る、喋る。ある意味、楽しかったですね。おかげさまで同期の連帯感は所属部署が違っても強かったですし。特に時々「仕事辞めたいな病」が発症しそうになると同期の仲間は何よりの特効薬でした。
同期の仲間というのは、自分で選択できた仲間ではないわけですよね。出身校も違えば 生まれ育った場所も違います。今まで友達は「気が合うこと」が優先順位でしたが、同期の仲間は就職先に選ばれた同士となります。今の時代も自分が就職先をある範囲までは選びますが 最終的には会社に選ばれるというものではないでしょうか。それでもなぜかしら そうやって集められただけなのに 仲良く過ごしたことをビールを飲むたびに思い出します。
なぜ、ビールかというとビアガーデンや安い居酒屋によく通っていたからだったり、ワインや日本酒・焼酎というのも若い時にたくさん飲んだ記憶はあまりないですね。ビアジョッキになみなみと注がれたレモンサワーやハイボールの記憶ならありますが。そして家でビールを飲んだ記憶もあまりないですね。たぶん家にビアジョッキなどもなかったのではないかと。
だから私にとってはビールというアルコールは社会人のニオイがするのです。家族でワイワイいいながらお酒を飲むという世代までまだたどり着いていないので もしかしたら記憶を上書きされる時がくるかもしれませんが 少なくともまだビールには社会人の・・・いや、サラリーマンやOLのニオイを感じます(^_^;)