当店の壁面にはステンドグラスの飾り窓が7枚はめ込まれています。キラキラしたガラスは夕日を浴びると(西壁に取り付けているので)とってもキレイです(^^ゞでも、これ手づくりのステンドグラスなのですが、輸入もので格安だったのです。やはり枚数があるとお値段がシビアに・・・(^^ゞ
なんでも良いものや一流のもの、本物を身につければいいというのは常套句ですが これは1,000円より2,000円のものがいいという値段だけの価値感でなく、1,000円でも2,000円の値打ちがあると見極める目利きができるかどうかということだと思います。壁面につけたステンドグラスは、鉛やコバーテープでカットしたグラスをハンダ付けするなどの本格的なものではありません。それでも普通のガラスサッシを入れるより部屋を華やかにし、西日さえ美しく感じさせます。
縁あって、本日ステンドグラスを趣味にされてる方が工房見学に来られましたが、「その値段じゃあ、このステンドグラスはできないなあ」と呟いてました。日本製と外国製(特にアジア製)では人件費が価格の差の理由です。素材そのものは差して違いはないのですが、製品に対する後始末など見る人が見ると手抜きしているか していないかは歴然の差です。
それでもその価格で日本では制作することができません。いろんな手作業がそのような状況になっているのではないでしょうか?先日 着物を仕立てる機会があったのですが 日本人の和裁士による縫製か海外での縫製か選ぶことができました。小さい頃 母親が家で着物を仕立てる姿をみていた私としては非常に違和感を感じたのですが 着物やさんの話ですと、日本人が縫製も指導するので、出来上がりはほとんど遜色ないとのこと。違いは価格ですよと。非常に悩んだのですが、、、和裁士でないけど着物が縫える母親に今一度お願いすることにしました(^^ゞ
ステンドグラスも同じことで 逆に日本に根付いていない文化なので、アジアの国の人が作ったものも決して見劣りはしません。(キモノを着る文化のない人が縫うこと考えると、ガラスは全世界共通の文化ですから。)ですから、私は一概にアジアからの輸入ガラスがよくないとは思わないのです。もちろん、よくない品質のものも在るのは事実です。でも、それは国内生産でも同じこと。できあがったものをきちんと検品する努力が一番大切なのです。
さて、話が逸れましたが 工房にお見えになったステンドグラスを趣味で作っておられる方。雑貨屋さんなどでも販売されているそうです。その作品のアクセントにサンドブラストを使いたいとか。ガラスは出来上がったものにフュージングやサンドブラストでアクセントをつけることができます。1つの技法だけで作り上げるだけではなく いろんな制作技法のコラボもあるのです。私たちの工房がそういったクリエーターの方のお役に立てれば、それも幸せなことと思った一日でした。