この春、多くのオリジナルガラスをお作りさせていただきました。とはいっても、ガラスそのものを作るのではなく、手書きされたデザインや個人で作られたデータをガラスに彫るのですけどね。
ガラス本体から作るオーダーはとても難しいです。大きさや色目、厚みなど細かい指定をし、それでも焼きあがったガラスは違う表情をしていることがあります。ガラスを吹く人の技量や経験値が大きく左右するので、ガラスそのもののオーダーを受けるなど、吹きガラス職人でない私は怖くてできません。
それでも、作品展に出品するためのサンドブラスト用のガラスは吹きガラスの職人さんにオーダーをかけるのである程度の知識はあります。知識がないと職人さんのオーダーと違った点を責めるばかりで、その職人さんの技量の高さに意識がむかなくなります。そんな関係では良いものは創れませんから。
有名なガラス工房に みなさんもご存知のエミール・ガレのガラス工房があるかと思います。ガレは 文学や哲学・植物学に長けていました。そしてもともとは、陶器やガラスのデザイナーでした。初期の頃、自社で素材を作ることなく、外部に委託していたそうです。もちろん、ガレ自身がすべてを手掛けた作品もあるでしょうが、自身のガラス工場を持つまでも27年間は ガラス製品をマイゼンタールという工場で制作していました。
彼は素晴らしいガラス工芸士であるとともに、優秀なアート・ディレクターでもあったのです!
と、話は反れましたが(笑)私達はガラス工芸士です。お客様の持ち込みのデータをお作りすることは、自分たちにとっても良い刺激になり、挑戦にもなります。この春は忙しく、お届け納期を1か月程度お待ちいただくこともありましたが、早ければ1週間~10日で想いをカタチに致します。ご興味がある方はぜひ!