あけましておめでとうございます。
旧年中、お世話になりましたことに深く感謝申し上げ、今年もよろしくお願い申し上げます。
お陰様で我が家も家族揃って無事に新年を迎えることができました。
私の住んでいる辺りでは1月2日が成人式であったり、ここ数年は受験などでバタバタと新年を迎えているのですが 今年も義母の作ってくれたお節で会話に花を咲かすことができました。
唯一、時間短縮できる家事が料理ということもあり(>_<)、私はお料理は苦手なのですが 小さいときから娘たちは義母のご飯を食べて大きくなったので、母親に似ず料理好きで、有難いことです。毎年、お節は義母の手作りで八頭もレンコンもごぼうも自宅で炊いて、卵焼きもブリの照り焼きも数の子の漬け込みだって手作りです。ずっと専業主婦の義母は 本当にお料理上手でかぶらや大根は自分で漬け込みますし、お米を研ぎ具合にもこだわる一流の主婦です。
食へのこだわりは、家族の健康を願ってのことで本当に有難いことです。そして元旦にはこの膳を囲んで義母のお節の話が毎年繰り広げられます。お店で買ったお節にはお品書きがあったとしてもそこにストーリーはありません。でも、自ら作ったお節を語る義母は いかに数の子の薄皮をむくのが大変だったか、人参の花型が今年は上手くできなかったかとか、八頭の値段が高かった話、また孫たちが甘い卵焼きが好きなので甘めにしてあるだの、薄口醤油の方がキレイに仕上がるけど濃口醤油で甘めに仕上げた数の子の話や尽きることはありません。手作りのお節だからこそ 会話が弾むお正月の膳を迎えることができることは本当に幸せなことだと有り難く思っています。
「食べること」は体の機能を維持するための基本的生理欲求と同時に 大切なコミュケーションツールであるとも思います。一緒にご飯を食べることで、単に会話だけをするよりも目の前の食べものを「美味しいね。」や「どうやって作ったんだろうね。」と語ることで、面識があまりない人とでもすぐにそこに共通の話題が生まれます。ましてやそのご飯を目の前の人が食材をスーパーに買い出しに行ってきて、手間ひまかけて調理したうえに、自分たちの好みの味付けにまで気を遣って作ってくれたご飯は愛情を感じます。主婦やお母さんはそんなことを毎日当たり前と思って365日ご飯をつくるのですから、お正月のお節だけを有難がるのは変な話ですが、一年の最初のご飯をそうやって有り難がくいただけるのは幸せなことです。
私たちのつくるギフトもお節と一緒で 一年に一度や一生に一度の「晴れの日」に使われる品だと思っています。義母のお節同様に、手間ひまかけて制作し、ご注文いただいた方の好みに合うように作り上げて行きます。ただ、昨年までと違う点はその素材選びが今まで以上に厳選したものにするということです。昨年は食も食品偽装などといった言葉が世間を騒がせました。個人的な感想を述べれば、食のプロでない一般人に「消費者もそれが表示どおりの食材かどうか見極める舌と目を持ちなさい。」と言われても一生に数度食べるか食べないかの食材を調理した人に「本物と違うのでは?」と言えるほどの度胸はなかなか持てないと思います。それでも人は 「このお店は美味しいから」と信じて足を運びます。その看板にウソはないと思って足を運ぶのです。
わたしたちも2014年からは徐々に国産のグラスに切り替えて行くつもりです。そういった中で「さとうガラス工房」という看板を信じてお越しいただけるお客様に「さとうガラス工房にお願いしてよかった」という一言をいただけるよう頑張りたいと お正月に愛情いっぱいのお節をいただきながら気持ちも新たにした元旦でした。
どうぞ 今年もよろしくお願いします!